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Asymptoteの練習 無理関数の分岐

無理関数 f(z)=z(z1) の分岐(branch cut)についての説明図。
以前にAblowitz & FokasのCOMPLEX VARIABLESという本で読んだ時にわかりやすいと思ったので載せておきます。

z=r1eiθ1, z1=r2eiθ2と置けば、f(z)=r1r2exp(i2(θ1+θ2))と表せる。Θ=12(θ1+θ2)と置けば、f(z)=r1r2eiΘであるが、これを0θi<2π (i=1,2)の範囲で考えると、下図のように、矢印方向からzの実軸に近づくときにΘの値が図に書き込んだ値に近づく。

 Rez>1Rez<0では実軸の上から近づいても下から近づいてもΘの値がmod2πで変わらないので、f(z)の値は連続であるが、0<Rez<1においては実軸の上から近づけたΘの値と下から近づけた値とがmod2πで一致しないため、f(z)はここで不連続となる。

さらに2πθi<4π (i=1,2)で同様のことを考えてみると、これら2枚のz平面をつなぎ合わせることでf(z)が1価正則となるような面(Riemann面)が構成出来る。

さらに、πθ1<π, 0θ2<2πとすれば、branch cutは0から負の実軸上を通り、を通って1に至るような形になることが示せるという話。多くの本ではここまで細かく書いていないので、頭の悪い私には有りがたかったです。 さらにz=u2なる変数変換を行なってg(u)=f(u2)=u2(u21)とすれば、u平面で考えたときにz=0z=1に対応するu=0u=1における分岐点が解消されており、例えばgu=0を除いたu=0の近傍で正則なので、u=0を中心とするLaurent展開が可能(puiseux展開)。





size(6cm);
defaultpen(fontsize(10pt));

dot((0,0));
dot((1,0));
label("$0$",(0,0),SW);
label("$1$",(1,0),SE);

real b=0.6;
draw((-b,0)--(1.05+b,0),Arrow(SimpleHead,7));
label("$\mathrm{Re} z$",(1.55,0),S);

pen dashed=linetype("4 4");
real r1 =0.2;
draw(arc((0,0),r1,0,360),dotted,ArcArrow(SimpleHead));
draw(arc((1,0),r1,0,360),dotted,ArcArrow(SimpleHead));

real a=0.6;
draw((0,a)--(0,-a),dashed);
draw((1,a)--(1,-a),dashed);
draw((0,0)--(1,0),1.2+black);
draw((0.5,a/2)--(0.5,0.02),0.3+black,Arrow(SimpleHead,5));
label("$\Theta =\frac{1}{2}\pi$",(0.5,a/2),N);
draw((0.5,-a/2)--(0.5,-0.02),0.3+black,Arrow(SimpleHead,5));
label("$\Theta =\frac{3}{2}\pi$",(0.5,-a/2),S);
draw((-0.35,a/2)--(-0.35,0.02),0.3+black,Arrow(SimpleHead,5));
label("$\Theta =\pi$",(-0.35,a/2),N);
draw((-0.35,-a/2)--(-0.35,-0.02),0.3+black,Arrow(SimpleHead,5));
label("$\Theta =\pi$",(-0.35,-a/2),S);
draw((1.35,a/2)--(1.35,0.02),0.3+black,Arrow(SimpleHead,5));
label("$\Theta =0$",(1.35,a/2),N);
draw((1.35,-a/2)--(1.35,-0.02),0.3+black,Arrow(SimpleHead,5));
label("$\Theta \equiv 0$",(1.35,-a/2),S);
label("$(\mathrm{mod}\,\, 2\pi)$",(1.35,-a/2)+(0.1,-a/2.5));

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